先生とたぬき。

中学生のころの話。


通学路でタヌキが死んでいたのを見つけた生徒が
理科のI先生に言うと先生はとんで行った。

タヌキの死体を土に埋めてやり、
なんてやさしい先生なんだろうと生徒たちは感動し、
人気のなかったI先生の好感度があがった。


数ヵ月後。
生徒たちの評価が下がる。


やはりとみんな思った。


I先生はタヌキの墓であったはずの場所を掘りかえし、
骨を組み立てた。


このとき、I先生は笑って話したと言う。
最初から骨目当てだったのだと。



以上は、I先生本人が語り、さらに生徒の評価を下げた話。